水出しコーヒーはカフェインが少ない?自宅でも簡単!

date
2023.03.27

水出しコーヒー、いわゆるコールドブリューコーヒーはそのすっきりした味わいと飲みやすさから、近年人気が出てきています。夏場になると、水出しコーヒーを提供するお店を多く見かけるようになってきました。そんな水出しコーヒーは、普 […]

水出しコーヒー、いわゆるコールドブリューコーヒーはそのすっきりした味わいと飲みやすさから、近年人気が出てきています。夏場になると、水出しコーヒーを提供するお店を多く見かけるようになってきました。そんな水出しコーヒーは、普通にドリップしたコーヒーよりもカフェインが少ないといわれますが、本当なのでしょうか。

 

そもそも水出しコーヒーとは?

水出しコーヒーは、コーヒー豆と冷水だけでじっくりと時間をかけて抽出するコーヒーです。英語で「コールドブリューコーヒー」と呼ばれることも多く、すっきりとした味わいから幅広い層に好まれているアイスコーヒーです。

通常のドリップコーヒーがお湯を使って2~3分ほどで抽出するのに対して、コールドブリューコーヒーは冷水のみを使い、6~8時間かけて抽出します。抽出時間にはかなり幅があり、自宅などで作る場合は8時間ほどが目安ですが、お店によっては24時間かけて抽出している場合もあります。

 

水出しコーヒーはどんな味?

水出しコーヒーは、通常のドリップコーヒーに比べて、さっぱりと飲みやすい味に仕上がる傾向にあります。特に、浅煎りの豆ではその違いが顕著で、しっかりとしたフルーティーさや、繊細なフレーバーを楽しむことができます。冷水でじっくりと時間をかけて抽出していることから、コーヒーの嫌な苦味や渋みなどが出にくく、甘みや爽やかな酸味が際立ちます。また深煎りの豆の場合は、全体的に苦味の角が取れてまろやかな味に仕上がります。ごくごく飲める、と表現する人がいるほど、水出しコーヒーはドリップコーヒーに比べて飲みやすさがあります。

 

水出しコーヒーが自宅で簡単に美味しくできる理由

水出しコーヒーと通常のドリップコーヒーとの大きな違いは、すでに説明したように抽出時間と冷たい水を使うことですが、他にももう一つ違うところがあります。コーヒーの抽出方法は主に「透過式」と「浸漬式」の二つに分かれます。

ざっくりと説明すると、透過式はいわゆるドリップコーヒーのように注いだお湯が下にどんどん落ちていく淹れ方です。きちんと均一にお湯を注がないと味に雑味が出たり、毎回なんとなく違う味になってしまうことがあります。専門店でバリスタに入れてもらうと自宅で入れるよりも美味しいのは、やはりこの注ぐ技術の違いによるところが大きいです。

一方で、浸漬式はフレンチプレスや水出しコーヒーのように、コーヒーの粉全体をしっかりとお湯(または水)に漬け、抽出が終わってからコーヒーの粉を取り除く淹れ方です。水の中に全てのコーヒーの粉が均等に浸かっている状態でしっかりと抽出できるため、抽出にムラが出ることが少なく、簡単に安定した抽出をすることができます。

 

水出しコーヒーの方が、カフェイン量が少ないって本当?

実はカフェインは、抽出の際に使用する水の温度が高ければ高いほど水の中に溶け出しやすくなる性質があります。つまり、お湯で抽出した場合と冷水で抽出した場合では、お湯で抽出した方がカフェインがコーヒーに溶け出しやすくなります。そのため、通常のドリップコーヒーよりも水出しコーヒーの方が原則としてカフェイン量が少ないといわれています。カフェインはコーヒーの苦味を形成する成分の一つなので、結果として水出しコーヒーは苦味が和らぎ、飲みやすい味になります。

ここで問題になってくるのが水出しコーヒーを作るのにかかる抽出時間です。水出しコーヒーを自宅で作る際は、基本的には8時間ほどが抽出の目安になってきます。しかし、お店やレシピによっては24時間かけて抽出する方法もあり、このように長時間かけて抽出を行なった場合の水出しコーヒーは多くのカフェインを含む場合があります。そのため、基本は水出しコーヒーの方がカフェインが少ない、でも作り方によっては例外もある、と覚えておきましょう。

 

水出しコーヒーの作り方

水出しコーヒーに使うコーヒー豆と水の量は「1:7〜10」が目安とされています。基本的には自宅にあるものでできるので、ぜひ試してみてください。

・基本のレシピ

材料:

  • 水 500L
  • コーヒー 35〜50g

 

入れ方:

  1. ①ボトルや水差しにコーヒー豆をいれて水を注ぐ。
  2. ②ボトルをゆっくりとゆすり、全体を軽く攪拌する。
  3. (コーヒーの粉に水が行き渡り、塊などがなければOK。混ぜすぎは厳禁です。)
  4. ③冷蔵庫に淹れ、8時間かけて抽出する

 

・お茶パック

一番簡単なやり方は、市販のお茶パックにコーヒーの粉を入れて、それをボトルに入れるやり方です。水出しのお茶を作るときと同じ要領です。洗い物も少なく、少量からでも作れるので、そんなにたくさん飲まないなという人にはこの方法がおすすめです。

 

・水出しコーヒー専用ボトル

水出しコーヒーを作るための専用のボトルは、中に専用の目が細かいフィルターが付いています。そのため、フィルターにコーヒーを入れて水を注ぎ、抽出後はフィルターを取り外して洗うのみで完成です。フィルターは洗って何度も使うことができ、簡単なだけでなく、ゴミが出ないのでエコなやり方でもあります。

 

・コーヒードリッパーを使って

自宅にドリップコーヒー用のコーヒードリッパーとペーパーフィルターがある場合は、それを活用するのもおすすめです。抽出が終わった水出しコーヒーを、フィルターをセットしたドリッパーに注いでコーヒーの粉をこしていきます。

 

水出しコーヒーとミルクの相性

水出しコーヒーは通常のドリップコーヒーに比べて、軽い口当たりと飲みやすさが特徴です。そのため、ミルクを入れて飲みたい場合は、しっかりと深煎りの豆を使って作るのがおすすめです。浅煎りの豆で作った水出しコーヒーだとミルクの味にコーヒーが負けてしまうこともあります。アイスティーのような軽い仕上がりになるので、飲みやすいコーヒーが好きな人は浅煎りの豆でも楽しめるかもしれませんが、しっかりとコーヒー感を楽しみたい場合は深煎りがおすすめです。

 

水出しコーヒーはデカフェでもおすすめ

カフェインが気になる場合は、デカフェのコーヒー豆で水出しコーヒーを作るのもおすすめです。デカフェのコーヒー豆はカフェイン量が少ないため、元から比較的飲みやすい味ですが、水出しで淹れることによって更にまろやかさが増して飲みやすくなります。水出しコーヒーはその飲みやすさから、一気にまとめて抽出しついつい飲みすぎてしまう人も多いかと思います。体調を気にせず飲めるデカフェの水出しコーヒーは夏場の強い味方です。

 

カフェインコントロールで快適なコーヒーライフを

カフェインの許容量は体質やその時の体調によりかなりばらつきがあります。最近では「カフェインコントロール」といって、カフェインの量をその日の体調や気分に合わせて調整するという人も増えてきています。ドリップコーヒーよりカフェイン量の少ない水出しコーヒーは、カフェインが少し気になる時や、今日はいつもより多くコーヒーが飲みたいという時にもおすすめです。さらにカフェインが気になる場合は、デカフェのコーヒーも取り入れて、コーヒーの楽しみ方にバリエーションを持たせてみましょう。