コーヒーのペアリングって?コーヒーと相性の良い組み合わせ解説!

date
2023.03.25

お酒と食事のフードペアリングは有名ですが、コーヒーの世界でもコーヒーとフードのペアリングが楽しまれていることをご存知でしょうか。コーヒーのもつ味わいや香り、焙煎度合いによって相性の良い食べ物は変わってきます。コーヒーペア […]

コーヒー

お酒と食事のフードペアリングは有名ですが、コーヒーの世界でもコーヒーとフードのペアリングが楽しまれていることをご存知でしょうか。コーヒーのもつ味わいや香り、焙煎度合いによって相性の良い食べ物は変わってきます。コーヒーペアリングの基本を確認して、食べ合わせによってそれぞれの味や香りがどう変わるのか、どんな相乗効果があるのか、コーヒーペアリングの可能性と魅力をぜひ感じてみてください。

 

コーヒーのフードペアリングとは?

そもそも「フードペアリング」とは、味わいや香りの相性が良い食材や飲み物の組み合わせを試行錯誤し、より良い組み合わせを探すことです。代表的なのであれば、海鮮料理には白ワイン、肉料理には赤ワインなど、お酒とフードのペアリングがあります。

コーヒーの場合、ペアリングの対象は食事はもちろんスイーツも含まれます。コーヒーは産地や焙煎度合いによってかなり味わいに差があるので、その組み合わせは多岐に渡ります。近年では、食材の持つアロマ成分を解析し、相性の良い組み合わせを割り出すといった科学的な取り組みも行われています。

 

コーヒーのペアリングをするメリットは?

コーヒーとフード・スイーツのペアリングをすることで、思いもよらない新しい味や香りが口の中で生み出されることがあります。もちろん、それぞれを個別に楽しむのも良いですが、相性の良い組み合わせを見つければ、それぞれの美味しさにプラスして、二つが合わさった時の美味しさも楽しむことができます。

また、「美味しいものと美味しいものが合わされば絶対美味しい!」とはいかないのがコーヒーのペアリングの奥深いところです。ペアリングのベースを理解しておくと、意外と相性がよくない組み合わせ、というのも自ずと見えてきます。それぞれは美味しいのに、一緒に食べたらがっかり、ということを防げるようになるのも、ペアリングの基礎を知っておくメリットと言えます。

 

コーヒーペアリングのやり方

コーヒーのフードペアリングの基本的なやり方は、ざっくり分けると4つのステップがあります。

  1. ①コーヒーとフード・スイーツ、それぞれの香りを確認
  2. ②コーヒーを味わう(味や香りの特徴、ボディー感などを確認します)
  3. ③フード・スイーツを味わう(フードそのものの味を確認します)
  4. ④フードが口に残っている状態で、コーヒーを口に含み、組み合わせを楽しむ

 

まずは、それぞれのもつ味や香りの特徴を捉えて、その後に組み合わせることによってどのように味が変化したのかを確認します。組み合わせがよかった場合、それぞれの風味の良いところがより強く感じられたり、異なる味が組み合わさってまた別の風味が楽しめたりします。逆に組み合わせがあまり良くない場合は、フードの味が強すぎてコーヒーの香りが感じられなくなってしまったり、組み合わせることによって嫌な酸味や苦味が引き立ってしまったりする場合もあります。

 

コーヒーのフードペアリングの基本セオリー

コーヒーとフード・スイーツとの組み合わせは無限大と言いましたが、やはり基本の組み合わせや、セオリーのようなものは存在します。組み合わせのやり方は色々ありますが、「コーヒーの味や風味の傾向を確認し、その特徴に近い食べ物を選ぶ」というのがベーシックな方法になります。つまりフルーティーなーコーヒーにはフルーツ系のケーキ、しっかりと苦味のある濃いコーヒーにはキャラメルやブラウニーなど甘みやコクがあるもの、といったイメージです。コーヒーとフードのペアリングを考える際に基準となる項目は主に2つあります。

 

1. 焙煎度合い

コーヒーの焙煎度合いは、ざっくり分けると浅煎り・中煎り・深煎りの3タイプに分けられます。それぞれの味の傾向、そして組み合わせの良いフード・スイーツは以下のようになります。

 

・浅煎り

さっぱりとした口当たりで、フルーティーなものやすっきりとした酸味のあるものが多いです。繊細なフレーバーを殺してしまうので、あまり味や風味の強いものとは相性がよくありません。また、軽い口当たりなので、サンドイッチやサラダ、しょっぱい系のスコーンやガレットなど、食事系メニューとの相性もいいです。

おすすめのフード:フルーツ系のケーキやタルト、アップルパイ、ヨーグルトムース、食事系スコーン

 

・中煎り

チョコレートやナッツを思わせるような、程よいコクと香ばしさがあります。バランスの良い焙煎度合いになるので、基本的にはどんなフードでもお互いの良さを殺さずに楽しめますが、オーソドックスな焼き菓子やペストリーなどと相性が抜群です。

おすすめのフード:クッキーなどの焼き菓子、ナッツ、クロワッサンなどのペストリー、カヌレ

 

・深煎り

しっかりとした苦味とコクがあり、味に深みがあります。コーヒーの香りと味がしっかりとしているので、あまり味が繊細な食べ物よりは、しっかりと甘みのあるクリームやチョコレート系のケーキ、あんこ系の和菓子などと組み合わせるのがおすすめです。特に、甘みやバター感が強いものは深煎りのコーヒーと合わせると、口の中の甘みを中和して洗い流してくれるため、すっきりと楽しむことができます。

おすすめのフード:キャラメル、チョコレート系のケーキ、バタークッキー、大福、バニラアイスクリーム

 

2.  コーヒー豆が持つ味の特徴

コーヒー豆が持つ味の特徴、と言われてもあまりピンとこない人の方が多いかと思いますが、これは基本的にはコーヒー豆の産地や、豆を選ぶ際に書かれている説明書きなどを参考にします。自宅などでコーヒーを飲みながら組み合わせを考える際は、単純に自分の舌を頼りにしても良いかもしれません。

また、専門店などに行くとコーヒーの説明の所に、焙煎度合いなどとは別に産地やフレーバーが書いてあることがあります。そこに、書いてあるフレーバーの特徴を元に合いそうなものを考えるというのもおすすめです。

例えばフレーバーの紹介に、「ダークチョコレート、チェリー、ナッツ」と書いてあったら、チョコレート系のケーキや、ドライフルーツの入っているパウンドケーキなど、近いイメージのものを連想するといったやり方です。

シトラス系のフレーバーを持つコーヒーであれば、オレンジピールの使われているパウンドケーキ、ベリー系のフレーバーならチェリータルトやベリー系のケーキなどといった感じです。

 

ホットだけじゃない!アイスコーヒーとのペアリング

コーヒーのフードペアリングというと、ブラックのホットコーヒーのイメージが強いかもしれませんが、アイスコーヒーとのペアリングはどうでしょうか。実は、組み合わせる際の温度はペアリングに置いて意外と重要なポイントです。必ずしも冷たいものには冷たいものを合わせなくてはならないという訳ではありませんが、例えばフルーティーな水出しコーヒーであれば、ゼリーやシャーベット、ヨーグルトムースなど、フレッシュさが特徴のスイーツと相性が抜群です。喫茶店などで出てくるようなしっかりと濃いめのアイスコーヒーであれば、バニラアイスクリームなどと合わせてみるのもおすすめです。

 

ミルクコーヒーとのペアリング

カフェラテやカフェオレなど、ミルク系のコーヒーの場合、やはりフルーツがふんだんに使われたフレッシュ系のスイーツよりも、ある程度コクやバター感があるものの方が相性はよくなります。海外ではよく、ビスケットやクロワッサンをカフェオレに浸して食べている光景をよく見ますが、そういった焼き菓子やペストリーなどを合わせるのがおすすめです。

 

自分好みのペアリングを見つけよう

コーヒーのフードペアリングのセオリーはあくまでも「基本の組み合わせ」になります。これはそうでもないかな、と思っていたものでも組み合わせてみると意外な美味しさを発見できたり、思っていたよりも相乗効果があったりということもよくあります。ぜひ色々と試して自分のお気に入りの組み合わせを見つけてみてください。