自宅でコーヒーを淹れる人に強くおすすめしたいのがコーヒーグラインダー(コーヒーミル)です。コーヒー豆自体は粉になっているものも販売していますし、専門店では購入時に豆を挽いてもらうこともできます。しかし、グラインダーがあれば普段のコーヒータイムの質がグッとあがることは間違いなしです。
コーヒーグラインダーとは
コーヒーグラインダーはコーヒーミルとも呼ばれ、コーヒーの豆を挽いて粉状にするための道具です。手動のものと電動のものがあり、小型で持ち運びができるものから、本格的なものになると据え置き型の大きなものもあります。それぞれメリット・デメリットがあるので好みやライフスタイルに合わせてお気に入りのミルを見つけてみましょう。
グラインダーはなぜ必要?
実はコーヒーが美味しく飲める期間は、焙煎してから1ヶ月ほどまでといわれています。1〜2週間目をピークにその味はだんだんと落ちてきてしまい、1ヶ月をすぎると嫌な酸味や雑味が出てきたり、香りが抜けてしまったりします。これは主に、コーヒーに含まれる油分が酸化してしまうことに原因があります。
コーヒー豆を挽いて粉状にすると、豆の状態で保存しておくよりも酸素に触れる面積が増えるため、この酸化現象がより一層進みやすくなってしまいます。そのため、コーヒー豆はできるだけ淹れる直前に挽いて、すぐに使い切ってしまうのがおすすめです。コーヒーグラインダーで挽きたてのコーヒーを実際に淹れてみたら、その味と香りの豊かさの違いを確実に実感できるはずです。
グラインダーの選び方・3つのポイント
コーヒーグラインダーは実に様々な種類のものがあります。それぞれの違いを理解して、自分の好みや生活スタイルにあったものを選ぶようにしましょう。
・ポイント1:手動と電動
手動か電動かは、もっとも好みが分かれるところです。こちらの方が絶対におすすめ!ということはないので、それぞれのメリットを考慮して好きな方を選んでいただいて大丈夫です。
手動のメリット・デメリット:
手挽きのミルが好まれる理由は、やはりいつでもどこでもコーヒー豆を挽くことができ、淹れたてのコーヒーを楽しめるという点にあります。電動のものと違い、手動のものは基本的にコンパクトでポータブルなものがほとんどなので、キャンプやピクニックなどのアウトドアシーンでも活躍します。またゆっくりとコーヒーの豆を挽いて、丁寧にコーヒーを淹れる時間を楽しみたいという人にも手挽きのグラインダーはおすすめです。
手間と時間がかかるので、忙しい朝や一気に数杯分コーヒーを淹れたい場合などには向きません。また浅煎りの豆など豆自体が少し固い場合は、女性だと少し力が必要になってきます。
電動のメリット・デメリット:
電動ミルはとにかくその手軽さと便利さがポイントです。毎日何杯もコーヒーを飲む人や、家族の分などまとめてコーヒーを淹れる場合には電動のグラインダーで一気に挽いてしまうのが便利です。小型の手動のものは基本的に一回に1杯分しか挽けないものも多いので、一回に挽ける量は注意が必要です。ただし、電動グラインダーは手動のものに比べて比較的値段が張ることも多く、また据え置き型のものは場所を取ることもあるので、キッチンのスペースと相談しながら選ぶことが重要です。
・ポイント2:刃の形状
グラインダーには「プロペラタイプ・コニカルタイプ・フラットタイプ」という3種類の形状の刃があります。刃の構造の違いはコーヒー豆の挽き上がりを左右するので重要なポイントです。
プロペラタイプ:
家庭用のミキサーやブレンダーのように、プロペラのような形状の刃を回転させて豆を細かくしていくタイプです。比較的安価なものが多く、ものによっては2〜3000円ほどで手に入ります。基本的には電動のものが多く、コーヒー豆用のミキサーのようなイメージになります。通常のミキサーのように、挽く時間が長ければ長いほど豆が細かくなるため、挽き目の均一さという点では多少劣りますが、手軽に使えるので初めての人にはおすすめです。
コニカルタイプ:
コニカルタイプは臼式刃とも呼ばれ、臼のように上下で噛み合った二枚の刃の中で豆をすりつぶしていくようなイメージです。プロペラタイプに比べて、細かく挽き目を調整することが可能で、細挽きに強いタイプです。普段、細挽きでコーヒーを淹れることが多い方には向いています。
フラットタイプ:
円盤状の薄い二枚の刃を回転させながら、豆をスライスするようにカットしていくタイプです。豆の挽き目の均一性と細かい調整の制度はこのタイプが一番高いといわれています。本格的な据え置き型の電動ミルなどではこのタイプが多く、値段も他の2タイプに比べると高いものが多いので、本格的にこだわりたい人におすすめです。
・ポイント3:挽き目の調整範囲
コーヒーの挽き目、つまり粒度はコーヒーの出来上がりをかなり左右します。また、コーヒーの抽出方法によって最適な挽き目というものがあるので、どれくらい細かく挽き目が調整できるかは本格的にコーヒーを楽しみたい場合は重要なポイントです。単純なものだと3〜4段階ほどのものもありますが、細かく調整できるものになると18段階ほどまで挽き目を選べるものもあります。当然、そちらの方が値段も上がってくるので、自分がこだわりたい範囲でちょうど良いものを見つけましょう。
おすすめのグラインダー5選
・HARIOセラミックコーヒーミル・スケルトン
家庭用としては手軽で人気の手挽きのグラインダーです。しっかりとした作りで安定感もあり、本体の下部にシリコン製の滑り止めがついているので、力のない女性でも安定して豆を挽くことができます。一度にまとめて挽ける量は100gと多めなので、まとめて何杯も淹れる場合もおすすめです。刃はセラミック式で、本体は丸洗いすることができるのでお手入れも楽なアイテムです。
・ポーレックス コーヒーミルⅡ
コーヒー好きの間で根強い人気のポーレックスは、そのコンパクトな作りと挽いた後の粒子の均一性がポイントです。日本の鹿児島県のメーカーで安心安全の国産アイテムなのはもちろん、人気の秘密でもある特殊な刃は自社開発で切れ味抜群です。細かい挽き目の調整もしやすく、ステンレス製の本体はアウトドアシーンでも使い勝手抜群です。
・HARIO スマートG電動ハンディーコーヒーグラインダー
HARIOのスマートGは手挽きのグラインダーにジョイントスティックを接続することで電動化することができる、手動と電動の2Wayタイプのコーヒーグラインダーです。ゆっくりとしたい時は手挽きで、めんどくさい時は電動で、とその時の気分に合わせて使い分けられる優れものです。電動で使用するスティックは電池式なので、どこでも使うことができます。本体もコンパクトなので、旅行やアウトドアにもおすすめのグラインダーです。
・カリタ セラミックミルC-90
カリタの電動ミルは、据え置き型の電動グラインダーとしては比較的コンパクトなサイズ感です。一人暮らしのキッチンでもギリギリ置けるくらいのサイズで、モダンなデザインもかわいらしいのでインテリアとしてもおすすめです。刃はセラミック式で、挽き目は9段階から選べます。
・HARIO V60 電動コーヒーグラインダーコンパクト
機能性の高さに対して比較的値段が手頃な、コスパ最強のグラインダーです。挽いた後の粒度の均一性はもちろん、挽き目はなんと39段階も調整できます。スタイリッシュなデザインながらもコンパクトな作りであまり場所をとりません。本格的にこだわりたい人におすすめのアイテムです。
挽きたて淹れたてのコーヒーを楽しもう
挽きたて淹れたてのコーヒーの味と香りは桁違いで、一度試したらどんどんこだわりたくなること必須です。グラインダーは色々なタイプのものがあり、初めは迷ってしまうかもしれませんが、用途や好みに合わせてお気に入りのものをぜひ見つけてください。